クリーンブースにおけるFFU(ファンフィルターユニット)とは?
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記事更新日 2026年06月23日
クリーンブースや簡易クリーンルームの天井を見上げたとき、規則正しく並んでいる箱型の装置――それがFFU(ファンフィルターユニット)です。
FFUは、外部の空気を吸い込み、内部の高性能フィルターで微粒子を除去してクリーンブース内へ送り出す、いわば「クリーン環境の心臓」とも言える重要な設備です。
本ページでは、FFUの基本的な仕組みやクリーンブースにおける役割、HEPA・ULPAフィルターによる性能の違い、そして半導体製造の現場で問題となりやすい運用上の課題と次世代の解決策について分かりやすく解説します。
FFUとは「Fan Filter Unit」の略称で、その名の通り「送風機(ファン)」と「高性能フィルター」を一体化させたコンパクトな薄型ユニットのことです。
クリーンブースの天井部にはめ込んで連動運転させるのが一般的なスタイルで、以下のようなメカニズムでブース内の清浄度を保っています。
このクリーンエアを絶え間なく供給し続け、ブース内部を外部よりも気圧の高い状態(陽圧)に保つことで、ドアの開閉時やわずかな隙間から外部の汚れた空気が逆流して侵入するのを完全に防ぐ役割を担っています。
FFUのサイズやファンのパワーが同じでも、内部に組み込むフィルターのグレードによって、達成できるクリーンブースの「清浄度クラス」は100倍以上変わります。半導体や精密機器の現場では、主に以下の2種類が使い分けられます。
| フィルター種類 | 捕集性能(スペック) | 主な適応クラス・用途 |
|---|---|---|
| HEPAフィルター (ヘパ フィルター) |
定格風量で粒径が0.3μmの粒子に対して、99.97%以上の粒子捕集効率を持つ。 | ISOクラス6〜8 (クラス1,000〜100,000) 半導体の組立・検査、食品、医薬品など |
| ULPAフィルター (ウルパ フィルター) |
定格風量で粒径が0.12μmの超微粒子に対して、99.9995%以上の超高効率な捕集性能を持つ。 | ISOクラス3〜5 (クラス1〜100) 半導体前工程、リソグラフィ、ナノテクノロジーなど |
プレフィルターの重要性: FFUの多くは、これらメインの高性能フィルターの手前に、目の粗い「プレフィルター」を装着しています。ここで大きめの粗塵(大きなホコリ)をあらかじめキャッチしておくことで、高価なHEPAやULPAフィルターの寿命を延ばす構造になっています。
半導体リソグラフィやエッチングなどの微細プロセスにおいて、最高峰の清浄度(クラス10〜100など)を維持しようとすると、従来のクリーンブース設計では「FFUを天井全面に隙間なく敷き詰める(一方向流方式)」という力技が必要でした。しかし、この運用には多くの企業が悲鳴を上げています。
部屋全体の清浄度をクラス100に保つには、天井の大量のFFUと大型エアコンを24時間365日、フルパワーで回し続けなければなりません。近年の電気料金高騰の煽りを受け、「FFUの電気代だけで毎月の利益が圧迫される」という製造コストの肥大化が深刻な課題になっています。
さらに、FFUのモーター自体が強烈な「排熱」を生むため、ブース内の温度が上昇。それを冷やすために室内のエアコンがさらに電力を消費するという、最悪の悪循環(熱ループ)に陥りやすくなります。
FFUは長期間使用すると、フィルターにゴミが溜まって目詰まりを起こし、吹き出す風量が低下します。天井に並んだFFUのなかで「風が強い場所」と「風が弱い場所」のムラができると、ブース内に空気の渦(乱流)が発生。これにより、床に落ちていた微粒子が巻き上げられ、最重要なウエハに付着して回路を破壊するトラブルを誘発します。
風量ムラを防ぐためには、高頻度での測定や、1枚あたり数万〜数十万円するULPAフィルターを定期的に全面交換しなければならず、膨大なメンテナンス費用と、交換作業に伴う製造ラインの停止(ダウンタイム)を余儀なくされます。
⚠️ 天井への重量負荷と足場工事の負担
FFUは1台あたり15kg〜30kg以上の重量があります。高清浄度を出すために天井へ何台も設置する場合、クリーンブース自体のアルミやステンレスフレームに強烈な負荷がかかるため、構造補強工事が必要になります。また、天井高の高いブースでのフィルター交換作業は足場を組む必要があり、発塵リスクを伴う危険な作業となります。
従来の「天井からFFUで大量の風を吹き降ろすクリーンブース」は、莫大なコストとメンテナンスの奴隷でした。
興研のオープンクリーンシステム「KOACH(コーチ)」なら、天井へのFFU設置は一切不要。
作業スペースの左右(または前後)に専用プッシュプルユニットを置くだけで、同一ベクトルの安定した気流が微粒子を瞬時に押し流し、驚異の【ISOクラス1】環境を家庭用ドライヤー並みの超・低電力で実現します。

半導体製造は、日本の地域経済の活性化に大きく貢献する重要な産業です。しかし近年では、原材料価格の高騰や光熱費の増加、さらに円安の影響により、各企業の努力だけでは乗り越えられない厳しい状況が続いています。
私たちのメディアは、こうした課題に対して有効なソリューションである「KOACH」の魅力や価値を、より多くの方々に届けることを目的としています。KOACHの認知拡大と導入促進を通じて、業界全体の変革と地域経済のさらなる発展に貢献していきます。
